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上下関係 ※

司馬諸やおいです。むしろ濡れ場しかありません。← 孔明だって男ですので、上になりたいと思う時もあるようです。





夜露に濡れた漆黒の夜。空に浮かぶ月は三日月で、しかも雲がかっているため、部屋を明るく照らす役には不向きであった。少しひんやりとした空気が燭台を揺らす。灯りが、二つの影を縫い取っている。片方の影が、あまり口づけていない盃を卓に置いた。代わりに、盃をいじっていた白い指先が、もう一方の影へと絡められて行く。

「仲達‥‥、シましょう?」

甘い誘いに応えるように、囁かれた司馬懿は、そのしなやかな腰へと手を回そうとした。が、その手を、雪のように澄んだ手に取られてしまった。そして流れるような自然な動作で、孔明が司馬懿を寝台へと誘った。漆黒に輝く双眸が、欲の色を湛えて司馬懿を見ている。その期待を叶えるために、ふっくらとした桃色の唇に口づけようとしたところ。とん、と細い指に唇を止められてしまった。待ってください、と翡翠の転がるような声が静止する。其方からここまで誘っておきながら、何を以て止めるのかと司馬懿は少し眉を顰めた。
「わかってるとは思いますが、私も男なんです。ですから、――――今日は私が上になります」


《上下関係》


孔明の思いもよらぬ発言に、司馬懿は我が耳を疑った。すると此方が唖然としているのをいいことに、孔明は全体重をかけて司馬懿を寝台に押し倒してきた。
「――どうですか、仲達?下から見上げる気分は?」
寝台に横たえられた司馬懿は、孔明を見上げた。雲間から垣間見える月光が、その抜けるような白いかんばせに浮かぶ、満足げな赤い唇を映す。頬にひと束、ふた束かかる髪が色気を引きたてているようで、思わずため息が出てしまいそうだ。

すると唇に柔らかな感触が降りてきた。啄ばむような甘い口付け。とりあえず気の済むまでやらせてやろうと思っていると、するり、と熱い舌が侵入してきた。入ってくる勢いは良かったのに、入ってきてからは可愛らしいほどにたどたどしい。懸命に舌を絡めてくる所に、此方から舌を絡めてやると「ンッ」と鼻にかかった声を上げて凭れかかってくる。そのまま甘く絡ませ続けていると、ふいに唇が離れていった。とろりとした瞳が快楽に濡れて、ほろりと雫をこぼした。
「ハ…っ、だめ…っ!だめ、仲達…。今日は、私が攻めるんですから…っ!」
息を荒げ、必死に悦楽の波に流されないように耐える孔明は、ひどくそそるものがある。触れてしまおうと手を伸ばしたが、此方の手がその柔肌に触れるより早く、孔明が首筋に顔を埋めてきた。喉仏が好きなのか、そこばかりをずっと舐めてくる。

「……孔明」
「ん。何ですか?」
「くすぐったい」

そう言うと孔明は少しムッとしたような表情を浮かべた。気持ちよくないですか?と上目づかいに聞いてくる。そして、それならこっちはどうですか、と襟を寛げ、胸の飾りに唇を寄せてきた。ちゅっちゅっと可愛らしい音を立て、舌で粒を転がしてくる。うっとりとした表情で男の胸を啄ばむその様を見ると、ぞくぞくと何か背を駆け抜けてくるものがある。
「気持ちいいですか?仲達」
「……気持ちいいというか、むず痒い」
再び孔明の表情が曇った。どうやら孔明は自分が感じる箇所は此方も同じように感じると思っているようだ。自分がすっかり感じるように開発されているのだとは夢にも思っていないのだろう。しかしいい加減、此方も我慢の限界が訪れてきた。こんなに可愛らしい姿を見せつけられて、欲情しない方が難しい。

なおも懸命に胸に吸いついている孔明に、気付かれないよう足を動かす。自分に跨るそのしなやかな脚の間に、膝を割りこませてやった。そして、しかしな孔明、と囁きを送る。
「感じているのは私ではなく、貴様の方ではないか?」
「!やぁん…っ!ぁっ、や…!いや、ちゅうたつ…っ!」
膝頭で股間を擦り上げてやると、びくびくと身体を震わせ、くたりと上体を崩してきた。孔明の力が抜けた所で身体をずり上げる。下帯をはぎ取り、露わになった秘部に雄芯を宛がった。入口を、つんつんと突き上げると、ちゅっちゅっと蕾がねだるような甘い音を立てた。
「わかるか、孔明…。貴様のここは、慣らしてもいないのに私のモノを咥えようとしているぞ?」
「あっ、あっ!いや、いやっ、仲達っ…」
「このまま挿入てやる」
「やっ…!待っ…はぁ、あ、あああぁあっ…!」
「く…っ」
入口はぐずぐずだったものの、やはりナカは狭い。先の方が挿入っただけで、なかなか奥へと進んではいかない。孔明の顔にも苦しいような表情が浮かんでいるが、その中に物足りなさを含んでいるのが見てとれる。
ふと、司馬懿にある考えが浮かんだ。確か今日は貴様が攻めると言ったな?と、耳に呟きを送ると腕の中の身体が震えた。

「ならば、貴様から動いて、奥まで私のモノを咥えこめ。腰を振って、私をイカせてみろ。」

漆黒の瞳が驚きで見開かれた。しかし駄目押しで、それならいつものように私が攻めてやろうか?と聞けば、私が攻めますイカせてみせます、と狙った通りの言葉が返ってきた。思わず唇が歪む。
しかし攻めると宣言はしたものの、孔明の動きは鈍い。腰を下ろすのもおずおずと、なかなか飲み込んでいかない。
「息を吐け。手伝ってやる」
すると孔明は小さく頷くと、素直に呼気を抜き始めた。
「…あっ!あんっ…!ひゃぁ…っ、あ、んっんんっ…」
力が抜けたところで小刻みに突き上げ、奥まで熱杭を穿つ。少しずつ、少しずつ。ゆっくりと雄芯を食らわせていく。
ようやく全長を全て挿入きると、孔明はすっかり、くたりと司馬懿の胸に身体を預けてしまっていた。
「どうした?貴様が攻めるのではないか?」
そう言って上体を起こそうとすると、力無い孔明が、それでもどうにか司馬懿が起き上がらないよう、身体を抑えつけようとしてきた。
「わ、私が、動きます…から…!」
「ならば早くしろ。……我慢できん」
「ぅ……」
すると孔明は、上手く動かない身体をようやく起き上がらせると、司馬懿の胸に手を置き、たどたどしく腰を使い始めた。司馬懿も、孔明が動きやすくなるようにと、腰に手を添えてやった。
「あ…、はあ。んっ…」
ゆるゆると、腰が揺すられ、秘部からは卑猥な水音が聞こえ始めた。激しい動きではない。熱棒を奥深くまで咥えこんだまま、左右に揺れるような緩い腰使い。孔明はこのくらいが気持ちいいのか、うっとりと恍惚の表情を浮かべている。しかし一方の司馬懿はというと、絡みつく熱い内壁が心地いいとは思うものの、決定的な刺激には欠け、じりじりとしたものを感じていた。
「……こんな刺激では、イクにいけんわ。」
もっと、もっとだ孔明。と言いながら、浅く腰を突き上げてやると、孔明は、ひくり、と喉を反らせて甘美の声を漏らした。
「もっと、激しく動いてみろ」
「あ、あぅ、ちゅうたつ…、はぁん、ちゅうたつぅ…」
浅い突き上げを続けてやると、じわじわと孔明の動きも大胆になってきた。甘い喘ぎを繰り返しながら、腰を上下に揺さぶる。全長のほとんどを出すほどに腰を上げると、一息に全てを飲み込む。激しく、感じるままに喘ぎ、雄芯を味わう孔明を見ていると、自然に司馬懿の息も上がってきた。孔明に合わせるように腰を送り込んでやると、交わりがより深くなって、孔明の声に艶っぽさが増した。男に跨って、求めるままに腰を振り、快楽に溺れる孔明は、ぞくぞくするほど妖艶だった。その時、
「ふあ、あ、…あぁ、んんっ…!あ、も、もぅだめ、イクっ、イッちゃう…ぅ!」
「孔明…っ!」
「あ!あ、あ、ああぁぁああっ!」
背を、喉を反らして孔明は欲望の熱を解放させた。
と同時に、くたりと司馬懿の胸に倒れ込んできた。ようやく顔が近づいて、珠の汗が光る孔明の額に司馬懿は口付けを一つ送った。それに気付いた孔明は、唇を寄せ、口付けを求めた。啄ばむような甘い口付けから、互いの舌を絡めた、深い、深い口付けへ。司馬懿の舌が、孔明の柔らかな舌を吸い上げる。
ちゅっ、音を立て、唇が離れた。ほぅと小さな息をつくと孔明は司馬懿の首に腕を回した。

「……気持ち、よかったですか…?」
「…………ああ。気持ちよかった…」

その答えを聞いて満足したのか、孔明は満足そうにふふっと笑みを漏らした。しかし――――。



突如、くるりと司馬懿が体勢を反転させた。孔明が、司馬懿に押し倒される、そんな常と同じ光景。突然のことに、戸惑いの色を含んだ瞳が司馬懿を見上げる。
「気持ちよかった――――が、私はまだイッていないぞ」
司馬懿のその言葉に、意味を上手く汲み取れないのか孔明は、え?え?と困惑の声を上げる。そんな孔明に事態を分からせるように、司馬懿は硬度を保ったままの熱杭で、孔明を犯し始めた。
「あぅ!あ!ま、待って…!待って、仲達…っ!ひあ、ぁっ…!」
「もう待てん」
そう言うと、文句は熱い口付けで封じ込めてしまった。舌を滑り込ませると、応えるように熱い舌が絡みついてきた。
唇が離れると、とろりと濡れた瞳が、司馬懿を見上げてきた。

「――――ひとつだけ聞く、孔明。上と、下と、どっちが好きだ?」

そう問いかけて耳に口付けを送ると、するり、と白い腕が司馬懿の肩に回された。耳元に、甘い吐息が送り込まれる。


こっちが好き。


その答えを聞いて、どちらからともなくまた口付けを送った。



《終》





孔明を喘がせたいの一心の勢いだけでヤッちまいました。後悔はある(練り込まれてない的な意味で)。しかし満足です(喘がせられたので)。
一応、話のネタとしては定番の、受け子が攻めたい!と言いだすというやつですが、まァ見事に司馬懿さんにしてやられていますね孔明は(笑)!ムッツリ仲達なんで、孔明に攻めさせる気はハナから無いんですが、攻めさせてみたらどういうことをやりだすかなァと興味本位で泳がせているのです(なんて奴だ)。なんと、仲達の罠です(笑)。ええ、夜の方は司馬懿さんのが一枚上手と(←黙れ)
それともう一つのテーマが、騎乗位という←
多分初めてだと思うんですよ…騎乗位…。
しかし本当に勢いだけで書いたものなんで、万が一後で修正が入るかもしれません。


こんな端っこまで読んでくださってありがとうございました!

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