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向寒の候

馬孔現パロです。前回にも増して短いです。設定は前の現パロと一緒で、とりあえず孔明とバチョは一緒に住んでいるようです。バッチョさん視点です





夕飯を食べ終えた後、俺はおもむろにソファに沈み込むと読みかけの本を手に取った。普段、食後に本を読みだすのは彼の専売特許であるが、俺だって年に一、二冊くらい本が読みたくなる時もある。しおりの代わりに挟んだ表紙を抜き出す。俺は本を読む時は表紙を外す派だ。表紙がべらべらとめくれるのは煩わしい。いっそ表紙なんて無くてもいいじゃないかとも思う。が、表紙が無いとどこまで読んだかわからなくなってしまって、困る。普通そういう時はしおりを使うものだと彼にたしなめられたこともある。しかし、しおりなんて小さなもの、俺はあっという間にどこかにやってしまうから、やはり表紙が無いと困る。さて何行目まで読んだか。……ああ、そうだ、ここまで読んだ。目が活字を追い出してほんの数分の後、腕の中にもそもそと黒いものが潜り込んで来た。彼が、入り込んで来たようだ。俯き気味に、俺の胸で静かにしている。

「どうした?」

彼がこんな甘え方をしてくるのは初めてかもしれない。甘えてきた彼の柔らかな黒髪に指をいれながら俺は聞いた。さらさらと、指に心地よい。


「……最近寒くなってきましたから。孟起、体温高いですし」


彼はこっちも見ずにそう答えた。

うそつけ。

寒いからじゃないのは目に見えてる。

俺は外したばかりの表紙を再び本に挟むと、サイドテーブルにそれを放り投げた。空いた手を、彼の脇腹に回す。
「孟起…?あっ!」
そのまま体勢を入れ替えて彼をソファに押し倒してやった。彼が、驚いたような顔で俺を見上げてくる。驚いた顔も、やっぱり綺麗だ。

「構ってやれなくて、すまなかった。今からその分、甘えてイイぞ」
「甘え…、違います!構ってほしかったわけじゃありません!」
「そう意地を張るな」
「意地張ってるわけじゃありません!……孟起!」


彼は時折こうやって妙に意地っ張りになる時がある。きっと甘えたいのに甘えられなくて欲求不満だったからだろう。今晩は、彼の気の済むまで彼に甘えさせてやろう。夜はまだ始まったばかりだ。


《終》




またしても馬孔は設定不明の現パロで短編です。そして濡れ場は無しという…(笑)!このあと間違いなく濡れ場に突入してるのに書かないという(震)!二回ともこのパターンですね(激震)!

ところでバッチョさんが一体何の本を読むんだか皆目見当が付きません← 何読んでるんでしょうね本当。

そしてツンデレ孔明と。だいたいツンデレ孔明は両想い瑜諸に偏る傾向があるので別CPで出せるのはヨシヨシですね。成長しましたね(丈が)。

ここまで読んでくださってありがとうございました!

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