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家庭の医学 ※

姜孔現パロ裏。例によってお医者さんごっこネタです。




粉雪のはらはら舞う曇天の季節。風邪の流行りだしたこの時期に、孔明は近所の個人病院に来ていた。サラサラと優雅な筆跡が問診票を埋めていく。その途中で、脇に挟んだデジタル体温計が音を発てた。ペンを止め、体温を見てみる。珍しい数字が並んでいた。
<37.0℃>
およそ低体温の孔明には似つかわしくない数字である。はてさてどうしたことか、と考えると、先ほどまで着ていたコートとマフラーを、思いの外長い時間身に着ていたことに気が付いた。そのことを看護師に告げると一瞬だけ眉をひそめ、「最近体調が悪いとか、は無いですか?」と聞いてきた。近頃は極めて良好である旨を答えると看護師は笑顔で「なら大丈夫でしょう」と、問診票に体温を書き込んだ。
次の日、孔明は見事にインフルエンザにかかった。


《家庭の医学》


「全く、丞相は自分の体温を甘く見すぎです。」
お粥を掬ったスプーン片手に姜維が言った。
「そりゃ一般の37度は微熱ですが、丞相の37度は完全に熱風邪です」
黄色みのかかった卵粥がほかほかとおいしそうな湯気をたてている。
「‥‥もうわかりましたから、その、お腹がぺこぺこです」
「いいえ!わかっていません!大体丞相は‥‥、」
また説教が始まったかと、やれやれと言った感じで孔明は内心肩を竦めた。
孔明がインフルエンザにかかってからというもの、この同棲中の恋人は有給まで取って初日から付きっきりの看病を行っている。もう3日は会社に行っていないだろう。看病のため有給を取ったという姜維に、孔明は申し訳ない気持ちでいっぱいになった。最初にそれを謝ると、姜維は笑いながら、有給を使ってくれと人事に泣きつかれていた所だったから丁度よかったと答えた。歳こそ自分より下だが、こういう所が優しくて、しかも格好良いなぁと、孔明は改めて恋人に惚れ惚れするのであった。
「では丞相、あーん」
「‥‥やっぱりしなくてはいけませんか?」
「もう3日目じゃないですか、いい加減慣れて下さい。」
はい、あーん。という姜維の声に恥ずかしいが仕方なしに応じると、程よい塩味の効いた味が口に広まった。


それから2日経った。
孔明の熱は35度8分まで下がっていた。「それが丞相の平熱です」とピシャリとした声が降ってきた。そうなのかァ、とどこか他人事のように思いつつ、自分の身体のことを一番良く知っているのが他人だと思うと少し滑稽に思えてきた。
しかしそれにしても5日もこの青年を拘束して申し訳ないという気持ちでいっぱいになる。
「ありがとうございます、姜維。何かお礼をしたいのですが‥」
「えっ。そんな、私は別に、ただ丞相に早く元気になってもらいたかっただけで、お礼なんて‥」
先ほど自分を叱っていたのが嘘のように照れてはにかんでしまっている姜維。それを見ているとついつい笑みが溢れてしまう。
「いいえ。私のためにこんなに長い間時間を割いてくれたんですから、どうぞ、お礼をさせてください」
そう言うと姜維は頬を真っ赤にして「あー」とか「うー」とか何かと葛藤するように声をあげている。すると遂に意を決したのか正面から孔明を見据えてきた。
「それでは、折角なので――――、」

「――――諸葛孔明さん、お入りください」
扉の向こうから静かな声が孔明を呼んだ。どき、と緊張で胸の鼓動が高鳴る。「はい」と応えた声は震えていたかもしれない。孔明の白い指がドアノブを掴んだ。一つ、息を吸い込むと孔明はゆっくり扉を開けた。
部屋の中では白衣を着た姜維が椅子に座って待っていた。
『お、お医者さんごっこを‥、させてください‥‥』
数分前は、少女のように頬を染めてそう言ってきたのに。今、孔明の目の前にいる姜維は涼やかな顔つきで、全くいつ用意したのか、細フレームの伊達メガネと白衣を着けてすっかり医者になりきっている。しかもしっかり聴診器まで持っている。
「では診察を始めますね。」
お腹の音聞きますよ、と件の聴診器を装備すると孔明のシャツの前を開いた。
「‥ッ!」
ひやりとした感触が孔明の肌に当たった。最初は腹の上を撫でるように触っていたのが、そのうち、脇腹を掠め、胸の敏感な器官に当てられた。聴診器はそこばかりを執拗に、ぐりぐりと押し込んでき
た。堪らない快感に、孔明の口からは思わず吐息が漏れた。
「ん、‥‥ン、」
ひたり、と今度は聴診器がもう片方の粒に当てられた。
「ゃ、‥‥っ」
知らず身体が震える。ふっくらと主張し始めた芯を、潰すように刺激されると孔明の腰に甘い疼きが走った。堪らない、心の中で呟くと、孔明は眉を寄せた。
「‥‥胸が腫れてきましたね」
ふいに聴診器が胸から離された。もどかしい疼きが孔明の中に蟠り続ける。胸の果実が内側から押し上げられるようで、耐えがたい熱が孔明を苛む。


「おかしいですね、胸だけでこうも悪くなってしまうなんて」
姜維の言葉に孔明の羞恥が煽られた。本当に、胸しか弄られていないのにどうしてこうもなってしまうのだろう。
カタリ、と音を発てて姜維が聴診器を置いた。
「胸がこうなら、こっちはどうでしょう?」
「――――ぁッ」
姜維の手が布越しに孔明のそこに触れた。さわさわと撫でるような刺激が与えられる。
「っ、‥」
「布越しだと少し分かりづらいですね。脱がしますよ」
孔明が何か言う前に、手早く姜維はズボンの前をはだけさせた。白色灯の元に、やんわりと形を変え始めた孔明自身が晒された。
まじまじと姜維に見つめられ、孔明の頬が羞恥の朱に染められた。
「腫れていますねェ‥」
カッと孔明は顔が熱くなるのを感じた。姜維に見られているだけなのに、羞恥に駆られる孔明の意思に反するようにそこは少しずつ主張を強くしていた。
すると姜維は、ふむと意味ありげに一つ息を漏らし、ちょっと治療しますねと言うが早いか、孔明の中心を口に咥えた。
「やぁあっ!あぁっ!‥、姜維っ!」
ぞくぞくと甘美な感覚が孔明の背中を駆け上がった。ねっとりと舌を這わされ、飴でもしゃぶるように舐られ、孔明の口からは抑えきれない熱い息が漏れた。
「アァァ‥、だめっ、駄目‥、姜維‥」
「『姜維』ではなくて、今は『先生』と呼んでください」
「ひあっ!喋らない、で‥、ぁ‥ぁあ、」
ひちゃひちゃと卑猥な水音が孔明の耳を犯す。しかしその音は、自身が姜維の口を犯しているため出ていると思うと、孔明は恥ずかしさのあまり死んでしまいそうだった。
ちゅば。と、一際淫猥な音を発て、姜維の口から孔明自身が抜かれた。花芯は自身から溢れ出す蜜と姜維の唾液で厭らしく濡れそぼっていた。
まだ達していない自身が空気に触れ、びくびくと恥ずかしいくらい全身が震えてしまっていた。しかも身の内は貪欲なまでに猛る熱杭を欲しがり、蕾は欲のままにひくついている。
「おかしいですね、良くなるどころかますます悪くなっているようです」
孔明の熱のすぐそこで、姜維が呟いた。敏感になった孔明の身体には、もはや吐息ですら快楽でしかない。孔明は必死に甘い声を押し殺した。
「孔明さん、もうこれを治すには注射しかありません。」
少し痛いかもしれませんが、かまいませんか?
そう言いながら姜維の手は既にズボンを脱がしていた。今しも指を後庭に射し挿入ようと入口を弧を描くように撫でている。ぞくぞくと背を這い上がる感覚に、孔明はもう頷くことしかできない。姜維の肩にしがみついて、涙を滲ませながらお願い、早く。と、孔明は目で、疼く身体の耐えがたい空虚感を訴えた。そんな孔明を見下ろし、姜維は熱っぽいため息を吐いた。


「‥では、少し慣らしますね。」
息を吐いて。そう言うと姜維の指がゆっくりと孔明の内に侵入を始めた。
「ン‥っ」
「あぁ、ナカがこんなに熱い。これじゃ悪くなるのも仕方ないですね」
「は、っ‥ン」
ぬちゃぬちゃと肉の滑る音が二人の耳に響いた。熱い孔明の内を、姜維の指がゆるりと、時には性急に、じっくり犯していった。その愛撫が優しすぎてもどかしいのか、時折孔明の蕾は動けないほどに指を締め付けた。
「はんっ、‥んゃ、そこは‥、」
「ここがどうかしましたか?」
「ァ、だめっ!だめ、そこは‥いや、ャ‥」
イイ所を緩急をつけて攻める。姜維の巧みな指使いに、孔明は若鮎のようにびくびくと身をくねらせ、目の前の白衣にしがみついた。
愛しい息が、姜維の肩に当たる。額にキスを一つ送ると、内を一際強く、擦り上げた。ビクリ、としがみつく孔明の力が強くなった。ここが好きだとすっかり知っている姜維はそこばかりを攻め立てた。快楽に震える孔明の口からはもう艶然とした喘ぎしか漏れない。
「ア、あ、姜維!きょ、うい!も、だめ、‥め、アッ、ぁあああっ!」
孔明の内が大きく脈打ったと思ったら、花芯が大量の白濁を咲かせ、二人の衣服を汚した。極限の快楽を味わった孔明の瞳からは、輝く雫が溢れていた。普段の清らかさからは想像もつかないほどに乱れた孔明を見ていると、ついついちょっとした意地悪をしたくなってしまう。
姜維はその雫を赤い舌で舐めとりながら、すっかり小さくなった孔明自身を右手でやわやわと触った。
「どうやら、すっかり腫れは治まったようですね。注射は必要ないでしょう」
そう言うと姜維は未だ熱の冷めやらぬ孔明の身体から離れて行ってしまった。
「それでは、お大事に」
そう言うと姜維はくるりと背を向けてしまった。
その白い背を見ながら、身に蟠る熱のせいで孔明の身体は震えていた。身体の、奥の奥が姜維の熱い楔が打ち込まれるのを欲していた。姜維が、欲しくて欲しくてたまらなかった。
「お願いです‥‥注射を、してください‥」
たまらなく恥ずかしがったが、どうしようもないくらい姜維が欲しかった。白衣を着たその逞しい背中にすがるようにしながら孔明が訴える。姜維が肩越しに振り返った。その瞳は、孔明と同じように互いを欲する期待を湛えたように見えた。
「身体が、熱くて、‥欲しいんです。姜維、先生‥」
震える唇が、うるむ瞳が、もの欲しそうに姜維に向けられる。
姜維の喉仏が揺れた。
遂に、辛抱堪らなくなった姜維は振り向きざまに孔明をきつく抱き締めた。あえやかな匂いが姜維の鼻を擽った。
「――――では、ベッドへ」
孔明を優しく横たえると、姜維は己のズボンの前を寛げ、はち切れんばかりに大きくなった肉棒を孔明の前に晒した。
白い孔明の肢体を折り曲げると、熱を孕んだ切っ先を小さな蕾に宛てがった。入り口はもうぐずぐずで、熱杭を早く咥えたいと息づいている。欲に濡れた瞳が、姜維を見つめていた。
「挿入ますよ」
目の前の愛しい人へ口付けを贈る。
「姜維‥っ」
きゅっとその白磁のような手が白衣を掴んだ。それに気づいた姜維はその手を白衣から引き剥がし、自らの掌を重ねるようにその薄い掌の上に載せた。掴まるのなら白衣ではなくて自分に掴まってほしい。
軽く握りしめると、きゅっと姜維の手を薄い掌が握り返してくれた。嬉しさのままに腰を進め、ひと息に一つに繋がった。久しぶりだからか、孔明の媚肉が、きゅうっと肉棒に食らいついてくる感覚にぞくぞくとしたものが背中を駆け巡る。しかし相手を感じているのは孔明も同じようで、熱が何とも言えずたまらないのか、背を、腰を、なまめかしくくねらせている。拒否しているようにも、煽っているようにも見えるその痴態が姜維をさらに熱くさせた。
「はぁっ、きょうい、姜維‥っ!」
「丞相‥辛抱たまりません。はぁ、動きますよ」
肉の滑る音がした。
「っァ‥!ぁ、ぁああっ!」
肌と肌がぶつかり合う音と共に、歓喜の声が上がった。陶然としたその艶のある声を聞くと、興奮してつい攻め立てる腰を早くしてしまう。
「ヒ、‥あんっ!っんゃあ、‥ぁあ、あぁっ‥!」
熱い内壁が絞るように姜維をくわえ込み、白い背がきつくしなる。折り曲げられた体勢が辛いのか、快楽が強すぎるのか、孔明の瞳は潤みを帯び、花芯が再び蜜を零しはじめた。
「はぁ、ンっ、きょういっ‥きょういぃっ‥!ひゃあぅっ!ンぁア、ア」
ぎゅっと掌を痛いくらい握り締められる。本当は背にでもすがりつきたいのだろうが、許しはせず掌を合わせ続ける。掌で、互いの汗が交わりを繰り返している。
「きょ、い‥きょういぃ‥ふぅ、ゥ」
噛みつくような激しい口づけ。舌を差し入れれば待っていたかのように熱い舌が受け入れてくれる。吸い、絡め、また吸って。こくん、と孔明の喉が溢れた唾液を飲み干した。その間も、熱杭は休まず孔明を穿つ。柔らかな内壁が、姜維を優しく締め上げる。優しくも凶悪な快感が背を突き抜けた。
「丞相、っはぁ、ぁ、」
「ひあぁあっ!らめ‥ェ、そこはぁ、アァ!らめぇぇ‥っ」
硬く膨れた雄芯が一点を擦り上げる。あまりの甘さに孔明の肌が粟立った。
「ふぁあ、ン!あ、きょぅい、姜維っ‥!も‥いくっ‥いっちゃあ、あ‥!」
「丞相‥っ、私も、共に‥!」
「ひぅっ!ん、あ、あ、ああぁああッ!」
熱い白濁が二人の肌を汚した。と同時に、姜維もたまらず溢れんばかりの熱情を孔明に注ぎこんだ。

「――――もう、何がお医者さんごっこですか!」
事後、すっかり衣服を身に纏った孔明はご立腹だった。こんなこと考えていたなんて信じられません!と、姜維と少し距離を置いた所に腰掛けてぷんぷんと怒りを露わにしている。
「うぅ、すいません‥」
対する姜維は同じベッドの上で正座して孔明に謝るので精一杯である。でも少しは丞相もノッてくれていたような、と思いながらも口には出さない。とりあえず宥めないとこのままでは次回のベッドインに大きな支障をきたしてしまいそうだ。
「インフルエンザから、今度は風邪になったらどうするんですか‥」
ぶつぶつと文句を呟く孔明の言葉に姜維は我が意を得たりと瞳を輝かせた。
「その時は、どうぞ私にうつしてください。うつすと早く治るって聞くじゃないですか」
開いていた距離をつめ、白雪のような手を取って囁く。しかしどうしたことだろう。会心の殺し文句だったはずが孔明は柳眉を寄せて詰るようにこちらを睨んでくる。そして開かれる、赤い唇。
「私が、貴方に自分の風邪をうつして平気だと思いますか?」
思ってもみなかった言葉だった。上目遣いに黒い瞳が見つめてくる。
「私のせいで貴方が風邪をひくなんて、耐えられません」
頬を桃色に染め、恥ずかしいのか孔明はそっぽを向いてしまった。こちらが殺し文句を放ったはずが、やられたのはこちらの方だったとは―――――。
ぷいっと横を向いてしまった孔明だったが、ちらりと見えるが耳まが真っ赤になっていた。きっと自分も、同じくらい赤くなっていると思う。
「私は、風邪には負けません。私の元にきた丞相の風邪を、私が退治してやるんです。」
だから私は風邪なんて引きませんよ。というと、孔明が此方を向いていたずらっ子のような笑みを浮かべた。
「‥‥本気で言ってるんですか?」
「丞相の前では、私はいつでも本気ですよ」
そう言うと孔明が飛びついてきて、そしてどちらからともなく笑いあった。

次の日。喜ばしいことに孔明は風邪をひくことはなかった。が、少しだけ腰が不調を訴えたという。



《終》

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