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優しすぎる貴方(趙孔) ※

エンパ設定趙孔。珍しくシリアスめ。チョン様の自分への対応に孔明が悩んじゃってます。



月の白く良く光る晩。
閨、趙雲の腕の中で孔明は絞り出すように細い、震えた声をあげた。
「嫌いだというのなら‥‥、もうやめてください‥‥‥」
ほろり、と珠の涙が零れた。
予想だにしない孔明の言に、趙雲は瞬の間、言葉を失った。



《優しすぎる貴方》



大陸の大部分を制圧する曹丕の国。その国で趙雲と孔明が出会ったのはもう一年以上も前。孔明を慕う将は数多くいたものの、その心を遂に射止めたのは陰で孔明を護り続けた趙雲。
いついかなる時も気付けば側にいた趙雲に、孔明もいつしか心惹かれ、孔明の方から告白したのは三ヶ月前。
真っ赤になりながら、いつもの滑らかな舌はどこかへ行ってしまったかのようにしどろもどろ。勿論趙雲の答えは諾。「私の方から言おうと思っていたのに、先を越されてしまいました」と優しく笑いかけた。



その日から恋人として新たな関係を作り始めた二人。初めは手を握る所から。次は肩に腕を回して。やっと口付けをしたのは付き合い始めて一ヶ月が経った頃。それもまだ触れるだけの口付け。もっと本格的なものをするようになったのはこれからさらに半月ほど経ってから。そして閨を共にするようになったのはつい一ヶ月ほど前。
端から見ればもどかしいを通り過ぎて苛々するほどの進展の遅さであるが、それもこれも趙雲が孔明を大事に大事にしているため。掌中の珠どころか、その珠を絹で三重にも四重にも巻き、それだけでは足らず綿で繰るんで更にまた絹を巻き桐箱に入れて優しく腕の中に抱え込むような感じ。とにかく大切にしている。
閨を共にするようになれば趙雲は三日も空けずに孔明を愛した。そして孔明も拒むことなくそれを受け入れた。


その夜も趙雲は孔明の閨に向かった。房では孔明が白い月の光を浴び、長く揃った睫毛を閉じて寝台に横たわっていた。闇の空間にそこだけが驚くほどに白い。白く、滑らかで、清い。
月の仙女だとてこれほど美しくはなかろう、と趙雲は月光に浮かび上がる恋人を見つめた。
蕾のような唇に軽く口付けを落とす。すると孔明の目蓋がゆるりと持ち上がり、輝く瞳に己の顔が写り込んだ。
「ン、しりゅう‥‥?」
寝起きの舌足らずなところに更に口付けを重ねた。今度は舌を差し入れ、深く、熱を貪る。角度を変えた時にそっと孔明の腕が趙雲の背に回った。
「‥‥っぁ、」
唇から、今度は耳へ。内側を舐め、外殻に歯を立てればもう快楽に火がついたのかとろりとした甘い声が漏れだした。
唇は耳へ、手はよどみなく首を滑り降り、寝間着を剥ぎ、素肌をまさぐりだした。
珠のようにすべすべと滑らかな肌。その白い肌は熱が上るとほんのりと桃色に色付く。
「んゃ、ぁ‥しりゅ、ぅ」
唇を胸の突起に移すと泣きそうな声が上がった。構わず、突起を口に含むと甘い泣き声にますます艶が混じりだした。
今までの行為で散々弄ってきたせいか、孔明は胸が弱い。自身に触れずとも、胸だけで達してしまうこともあるほどだ。
今も、これだけでもう中心が熱を持ちはじめ形を変えている。
「ゃっ‥、ゃ、しりゅう、だめ‥っ」
すかさず下帯に手をかけた。引き剥がすとやんわりと勃ち上がった孔明自身が現れた。
片手で尻から脚をまさぐりながら、もう片方で中心を扱くと先走りの蜜が手を濡らした。
自身を扱きながら突起を口に含むと艶めいた嬌声がひっきりなしに上がり、背をひくりと引きつらせた。
「ふあ、あ‥、ア、」
快楽に濡れた瞳が此方を覗く。
趙雲は蜜で十分に湿らせた指を赤く色付いた後孔に滑り込ませた。
「っア!、しりゅ‥っ」
ひくり、とまた背がわなないた。
宥めるように首に息をかけると、もどかしいのか腰をくねらせ、自ら指をさらに深く咥えるような動きをみせた。
たまらず唇を合わせ、唾液を送り込むと、こくんと小さな音を発てて、それを飲み込んでくれた。
指は絶えず弱い所を攻め、遂にそこは三本も指を咥え込んだ。
出し入れを繰り返し、際どい所を攻め立てると遂に縋るような泣き声があがった。
「ひぅ‥っ!も、だめっ、イッ‥!うあ、ア‥‥!」
あああ、と引きずるような嬌声と共に孔明は達した。中心からは甘い白濁がたっぷりと放たれ、自らと趙雲を汚した。
趙雲は指をナカから引き抜くと、枕元に置いていた絹を取り、後処理のため孔明の身体を拭おうとした。
しかし、思わぬ声がそれを制した。


「‥‥やはり、貴方はシてくれないのですね」
か細い孔明の声が上がった。驚いた趙雲が顔をあげると、涙に濡れた孔明の顔があった。快楽の涙ではない、悲しみの色に濡れた白い相貌があった。


「どうして、挿入てくれないのですか?」
いつも、私ばかり嵩められて、出して、なのに貴方はいつも涼しい顔で服も乱さず、ただ私を手や口で弄るだけ。
「私は、貴方が好きです」
だから、一つになりたいと思うから、貴方と共に夜を過ごしているのです。それなのに、これではまるで私だけが一方的に貴方を慕っているよう。
「嫌いだというのなら‥‥、もうやめてください‥‥‥」
ほろり、と孔明の頬を珠の涙が伝った。
「貴方の気まぐれで、私の身体をただ弄ぶだけなのなら、もう‥私に近寄らないでください‥」
次の瞬間、孔明の身体は熱い腕の中に収められた。触れればこんなに熱いのに、どうして心はこんなにも冷えているのだろうと孔明は涙を溢した。
趙雲の指がその涙を拭い、もう一方の厚い掌が孔明の髪を撫でた。
「すみません。私の勝手な考えで、貴方をこんなにも苦しめてしまった‥‥」
苦しそうに、趙雲は心情を吐露した。
「私だって、早く貴方と繋がりたかった。貴方と、骨も溶けるほど熱く交わりたかった。ですが、」
私は怖かったんです。貴方を、傷付けてしまうかもしれないのが。
それが怖くて、ずっと最後の一歩が踏み出せずにいました。貴方だけを嵩めて、貴方が私の愛撫で感じてくれれば、それだけで私は満足していました。ですが、
「それが、かえって貴方ばかりを苦しめてしまっていたのですね‥。」
本当にすみません。
そう言うと趙雲は孔明を抱く力を強くした。すると、それまで黙って聞いていた孔明がゆるりと、趙雲の背に腕を回し、後悔で歪む唇に口付けをひとつ贈った。
趙雲がその顔を見ると涙に濡れた瞳は嬉しそうに此方を見ていた。
抑えきれぬ衝動が趙雲の中を駆け巡った。
「――――貴方を抱きたい」
「‥‥私も、」
貴方と一つになりたい。
優しく、孔明が答えると、趙雲はそれまでの静けさが嘘のように荒々しく着ていた服を脱ぎ捨てた。
初めて見る趙雲の裸の肉体に、孔明はどきりとして思わず目を逸らしてしまった。
そして趙雲は今まで散々指で馴らしてきたそこに、硬く勃起した自身をあてがった。
「孔明、」
一つになりたい。
耳に送り込まれた呟きに、孔明も応えた。
「私も、早く一つになりたい」
子龍。
言葉の直後、趙雲自身がゆるりと孔明のナカへ侵入を開始した。
指とは比べるべくもない凶悪な肉量に少なからず孔明の身体は強ばった。
「大丈夫、力抜いてください‥」
少しでも緊張をほぐそうと、趙雲が耳に吐息を送り込むとゆるく、孔明の力が抜けた。
「はぁ‥っ、っぁ‥ンっ」
力が抜けたところで、すかさず腰を進める。軽く浅く突き上げを繰り返せば、じわじわと奥がほぐれ繋がりが深まっていった。
少しずつ、少しずつ、奥へ。
あと一息、というところで口付けた。口腔が熱い、繋がった粘膜が熱い。背にきりりと爪が立てられた。
「ンふ‥、ン‥っんっ、ふぅ、ぁ、」
「‥‥辛くないですか?」
聞くまでもない、辛いだろう。本来、雄を受け入れる身体にはできていないのだ。辛くないわけがない。
そう考えていた時、潤みを帯びた瞳が微笑みかけてきた。
「だ、いじょうぶです‥‥」
背に回されていた手が頬に添えられた。少し汗ばんだ、きめ細やかな掌で撫でられると言い様もない安心感に包まれた。
長い指が目の前に垂れていた前髪をかきあげてくれた。
「貴方になら、私は何をされても大丈夫です。」
ですから、
「きて‥。子龍」
涼やかな声の甘い囁き。そんなことを言われたらもう止まることなんて出来はしない。
「孔明ッ‥‥!」
「しりゅうっ、っあぁ!」
熱情にまかせて腰を打ち付けた。どこまでも絡みつく内壁に、漸く一つになれたのだと確信できた。
しかしナカのあまりの狭さに、意識を全て浚われそうになる。
「アっ、あんっ‥!ああぁっ‥!」
熱に全て奪われてしまいそうなのは孔明も同じようだった。うぶな内壁に突き挿入られた肉棒の存在感に、知らぬ間に瞳から滴が零れ、うわ言のような言葉を呟いていた。
あついっ。ああ、あつい、あつい、しりゅう‥っ。
律動を止めず、趙雲は乱れた孔明の髪をかきあげると額に口付けを落とした。
「やっと、一つに‥、孔明‥‥ッ!」
熱い。このまま溶けて、本当に貴方と一つになってしまいたい。
「はぁっ、ア、しりゅ、とかしてっ‥!」
溶けるくらい、いっぱいシて。
「ひゃぅン!っゃあ、‥アァッ‥!」
熱と熱が交じりあう。揺さぶり、揺さぶられ、どちらが求め、どちらが縋っているのか、もうよくわからない。
あとはお互い求めるがまま、一晩かけて今までのすき間を埋めるように身体を合わせ、互いの想いを通い合わせた。


翌、朝議の席。
曹丕は眉間に筆でも挟めそうなほど深い皺を寄せていた。
何度も何度も群臣の列を眺めてみたが、いるはずの人がそこにいない。
曹丕は不満を露骨に顔に表して、ある人物を睨み付けた。
「趙雲‥、孔明はどうした?」
孔明の恋人という、孔明の行方に一番心当たりのありそうな人物。
孔明を想っていた男としてはこの上ないほど憎々しい人物。
すると趙雲は照れたような顔をして頭を掻きながら一言。
「いえ実は‥夕べ、少し頑張りすぎまして‥‥」
昨夜のことを思い出したのか幸せそうに鼻の下を伸ばす趙雲に曹丕はじめ一部諸将にはえも言えぬ殺意が沸き上がった。
「すみません、そういう訳で私は孔明殿の様子見に戻ります」
それでは皆さん、朝議頑張ってください。とそれだけ言うと趙雲は周りが何も言う間も与えず、疾風のような早さでその場から去ってしまった。
曹丕筆頭の一部武将達はそんな趙雲にどうしようもない怒りが込み上げてきたが、もし自分がその立場だったらそうするだろうなとか、孔明が喜ぶのなら仕方ないかと、ここは怒りを収めておくことにした。


《終》



というわけで別名「孔明、初めて物語」(笑)でした。

相変わらず1ページの切り方がヒドイし、タイトルの付け方がヘタクソで申し訳ありません(震)

しかもめずらしくシリアスな感じで仕上がっておりますがよく見ると終始エロなだけです(激震)

文章にする前の妄想段階だと過去に諸葛さんが、あまりにも自分ばかりしてもらってるもんだから自分も何かしてあげたいって言い出して、その結果チョン様のブツを扱かされる(いきなり口は要求しないチョン様)ってのがあったはずなのに、見事に消えてしまいました。

テーマは「エンパで趙諸のラブラブ裏」だったはずなのですが、達成できているかなかなか微妙な感じになってしまいました(汗)
これの後日談とかやればもっとらぶらぶになるんじゃ……?!
もしかしたら後日談をやります。

こんなとこまで読んでくださってありがとうございました(o・v・o)

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